87歳の名女優・渡辺美佐子は、33年間仲間の女優たちと共に全国各地を回り、原爆の悲劇を伝えるための朗読劇を続けてきた。
初恋を胸に語り継いだ 8 月 6 日。
原爆朗読劇の全国巡演を続けてきた女優陣たちが語る戦後、
そして未来へ託す思いとは――
渡辺は初恋の人を疎開先の広島の原爆で亡くしたことを戦後35年目の1980年になって知った。彼の死を知った渡辺は中心メンバーとなり、現在まで33年間、鎮魂の想いを込めてベテラン女優たちと原爆朗読劇の公演を続け全国各地を回っている。しかし、その朗読劇は今年で幕を閉じる。本作では渡辺をはじめ、女優たちがこの活動を通じて抱くそれぞれの思いを映し出す。監督は『大地を受け継ぐ』(15)で原発事故により汚染された土地で農作物を作り続ける農家と、そこを訪れる学生たちの姿を真摯に見つめたドキュメンタリーを手掛けた井上淳一。同作でもタッグを組んだ弁護士の馬奈木厳太郎とともに、「憲法とは何か?なぜできたのか?」という原点を見つめ直すことができる作品を完成させた。子どもから大人まですべての人が日本国憲法について考えるきっかけを与えてくれる必見のドキュメンタリー!
【スタッフ】
監督:井上淳一
原作:松元ヒロ
音楽:PANTA
【キャスト】
渡辺美佐子
高田敏江
寺田路恵
大原ますみ
岩本多代
日色ともゑ
長内美那子
柳川慶子
山口果林
大橋芳枝
上映時間:71分 / 製作:2019年(日本) /
配給:太秦
©「誰がために憲法はある」製作運動体